*顧客を「数」で知る

今まで法人相手の事業展開をしたけれど、
これから個人相手にも商売をしていこう。

たとえば、
今は高齢者が多いし、これから団塊の世代が後期高齢者になるから
自社の商品が役に立つ、きっと売れるだろう。

そう思ったら、
まず対象となる人がどのくらいいるのか、「人数」を考えたいですね。

事業計画書、ビジネスプランコンテストや補助金申請の書類などでも
「顧客のニーズ・市場の動向」というのは必須項目ですが、
ここを「数」でとらえきれていない会社が多いように思います。

たとえば、高齢化社会からさらに進んで「超高齢化社会」。

「日本の人口推計と高齢化率の推移」についてのデータが公開されています。
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2013/zenbun/s1_1_1_02.html
(内閣府 高齢社会白書)

これを見ると、
2025年には高齢化率(65歳以上人口)が30%をこえ、
2060年には39.9%にまで増加するようです。

「そこで、シニア向けのわが社の商品の売上高は今後増加の一途をたどるはずです。」
事業計画はそこで終わり、ですか?

もちろん大筋ではその通りですが、ここで2つのポイントが見落とされています。

1)あなたの会社の対象顧客の「数」

もし、今までのビジネスのネットワークを活かして、地元の高齢者が対象なら、
その「商圏」には、どのくらいの「人数」の対象者がいるのか?
そのうち、どのくらいのシェアを獲得できるのか?という見込み。

日本人は1億2千万余り国内にいますが、
そのうち、1,300万人は東京に住んでいます。

高齢化率は22.5%で、290万人程度、うち前期高齢者者が150万人以上。
その5%が自社の顧客となると仮定して、75,000人。
平均買上単価が2万円として売上高は1,500万円。
これが年に1回?数年に1回?

あなたの地域ではいかがでしょう?
シェアはどのくらい?
平均客単価と購入回数はどのくらい?
「数字」に落とし込むと、具体的なアクションがリアルにうかんできます。

同じ高齢者でも、前期74歳までの方と、後期75歳以上の方では健康状態や暮らし方・嗜好に違いがあります。
年齢ですっぱりと区切れるものではありませんが、これも参考にしたいですね。

2)競合と差別化

この市場は将来見込みがあるぞ、と公開されたら、
それでは!と参入する企業が当然出てきますね。

競合におびやかされない自社の「強み」は何でしょうか?
想定される競合と「比較」して、どういった面で顧客に喜ばれ・支持されるのか?

いろいろな項目をまとめた「表」にしてみると、
第三者にもわかりやすいですね。

項目
品質
サイズ調整
アフターフォロー
価格
自社
平均15,000円
A社
×
平均20,000円
B社
平均12,000円

さまざまな事業計画・コンテストや補助金の申請書類の際にはお忘れなく。

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オフィス ラスト・リゾート  松本 眞由美
(中小企業診断士・ITコーディネータ・医療経営士2級)
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