*「フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」から「運命の力」
1999年。
NHKで放映された「フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」をきっかけに
日本国中で注目されたピアニスト「フジコ・ヘミング」さん。
あの番組をリアルタイムで見ていたのは、ほんの偶然でしたが、
その後のデビューアルバムのヒットから今に至るまでを
以前は業界内で、今では一ファンとして見続けています。
あのCDは
低迷しているクラシック業界のCD売上を伸ばしてくれましたが、
人気とは裏腹に、
ミスタッチが多いという評価もよく聞かれます。
人間だもの。
いつもまったく同じように弾けないわよ。
そんなふうにあっさり言ってしまうフジコさんの人柄が
またファンを惹きつけるんですね~。
ヒトに歴史あり、といいますが、
こんなに波乱に富んだ人生を歩んだ人もなかなかいませんし、
ドラマ化までされましたが、
当のご本人はその時その場面でどんな想いでいらしたのか?
そんなフジコさんが、
子どもの頃のことからデビュー後の暮らしを綴った本が何冊かあります。
猫が好きで、絵を描くことが好きで、
デビュー当時のCDジャケットはすべてご自身の描かれたものでした。
本の中にも、猫の絵が時々登場します。
どの本もおすすめですが、内容がちょっと重複します。
今日ご紹介するのは、私の繰り返し読んでいる「フジ子・ヘミング 運命の力
」。
戦前から戦後の日本の状況や、日本と海外の違いなど、
自分ではどうにもならない状況の中で、何を想って暮らしてこられたのか?
この方のいう「運命」という言葉は、
外部の様子に振り回される受け身の姿勢ではなく、
その状況の中での自分のあり方を含めたものを指示していると思うのです。
なんだかわかったようなことを書いてしまいましたが、
楽しく読めるエッセイです。
よろしかったら、ぜひ!
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